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第7話『帰ってきたせっちゃん――ある日のせっちゃん。ラブとせつなの料理対決――』 少し、強めの日差し。 梅雨を間近に控え、夏の到来を感じさせる。 熱気を払うように、一陣の風が吹きぬける。 せつなは片手でスカートを、もう片手で帽子を飛ばないように押さえた。 のどかな土曜日のお昼過ぎ。 せつなはラブと、商店街のスーパーにお買い物に出かけていた。 「みんなで、おうちで夕ご飯~」 「ちょっと! ラブったら、恥ずかしいから街中で歌うのはやめて」 ラブは、にははと笑いながら商店街の人たちに手を振って応えた。 「楽しいと、自然に歌いたくなるんだよ」 (もう……理由を聞いてるんじゃないのよ) そう思いながらも、自分もつい口ずさみそうになり顔を赤らめる。 今日は、あゆみが残業で遅くなる日。 ラブとせつなの食事当番の日。 美味しい料理でもてなそうと、あゆみが勤めるスーパーにやってきた。 『帰ってきたせっちゃん――ある日のせっちゃん。ラブとせつなの料理対決――』 「トマトが実れば、医者が青くなるんだって」 ラブが果肉の大きなトマトを、手のひらの上で転がす。 キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、ニガウリ、モロヘイヤ。 みずみずしい夏野菜が美しく並ぶ。 「ことわざね、わかってるわよ。旬の野菜は大事よね」 せつながあきらめたような顔でピーマンを買い物カゴに入れた。 ふと、足を止める。目に映るのは黄色いポップ。 「ニンジンが特売なのね」 「いや、ニンジンは昨日食べたばかりっていうか、その……」 せつなが無言でラブを見つめる。 「うっ……わかりました。なんてね、全然平気だよ、せつな。だって」 せつなが居ない食卓。そんなところで食べるハンバーグより、せつなが作ってくれたニンジン料理を食べる方がずっと楽しいもの。 「もう、そんなこと言われたら買えなくなるじゃない。わかったわよ、栄養は他のもので補いましょう」 「えっ! ほんとっ? やったね!」 「なんてね、冗談よ。作ってあげるからしっかり食べてね」 せつなは容赦なく買い物カゴに徳用袋の人参を放り込んだ。 ラブの悲鳴を無視しながら思う。 私も……どんなご馳走よりも、ラブと食べるご飯の方が美味しいと。 あゆみを見つけた。ファイルを持って豆腐とにらめっこしてる。 「「おかあさ~ん」」 嬉しそうにラブとせつなが駆け寄る。あゆみも笑顔で自慢の二人の娘を迎えた。 「何しているの? おかあさん」 「ああ、これはね」 発注台帳と言うのよ。と関心を持ったせつなに説明する。 一品ごとに細かく書かれた数字の羅列。前年の販売数、先週の数、気温ごとの誤差。 「より新鮮なものを、売り切れのないようにするために頑張ってるのね」 「その通り! 全てはみんなの幸せのために、ね」 あゆみがパチリとウィンクする。 広い通路、読みやすい大きさの字、背が低くても届く陳列棚。やさしさは至る所に溢れている。 忙しそうなあゆみに別れを告げ、買い物を続けた。 「苦手なものも、ちゃんと食べるのよ~」 そう言い残したあゆみに応えて、ラブが提案する。 「せつなっ、勝負しようよ!」 お互いに苦手な食材を使って一品づつ調理する。判定はもちろんあゆみだ。 「料理なら負けないよ~」 「私が上達してないとでも思ってるの」 しばらく睨みあって、そして笑う。今夜も楽しくなりそうだった。 夕飯の下ごしらえを済ませてから、いよいよ本番。 ピンクと赤の、お揃いの可愛いエプロンをつけて腕まくり。 二人とも自信たっぷりだ。 ラブはフライパンにごま油を入れて、何やら炒めだした。 短冊に切ったピーマンを後から加えて、更にじっくり焼いていく。 せつなは、おろし金を引っ張りだした。 ボールに、サラダオイル、砂糖、玉子、シナモン、アーモンド、塩、すりおろした人参を入れ、全部一緒にする。 水で溶いた小麦粉と一緒に練りこんでいく。 互いに、苦手な食材で作りあってるのに、美味しそうな匂いが鼻をくすぐる。 既に勝負は始まっていた。 『いただきま~す』 いつも通りに、美味しいラブのハンバーグ。今夜はサイズは小さめ。 そして出てきたのが―― 「これは、ピーマンの炒め物?」 砂糖と醤油で味つけて乾燥させた、たっぷりの鰹節。 カリカリに焼いたちりめんじゃこと、刻んで焼いたうす揚げ。 両面をこんがり炒めた短冊状のピーマン。 「美味しい……」 苦手なはずの、せつなの箸もどんどん進む。特有の青臭さと苦味をあまり感じなかった。 「これは……ビールが欲しくなるなあ」 「はいはい、ちゃんと用意してあるわよ」 あゆみが冷蔵庫から出してきて栓を開ける。せつながグラスを用意した。 ラブが勝ち誇った顔をする。 「まだまだ、勝負はこれからよ」 食後の紅茶の時間になる。今回せつなが作ったのはデザートだった。 「私の料理はこれ。たっぷりのニンジンを使ったキャロットケーキよ」 こげ茶色のバウンドケーキ。表面はホイップクリームで飾られている。 「うわっ~せつな、これ、すっごく美味しい」 「ほんと……やわらかい味って言うのかしら」 「上品なお菓子だね。せっちゃんにぴったりだ」 砂糖を使いすぎず、ニンジンが持つ自然な甘みを引き出す。 柔らかい生地に仕込まれた、砕いたアーモンドの舌触りが楽しい。 少しパサつくところを、ホイップクリームが上手に補っていた。 紅茶もいつもより美味しく感じられる。 「う~ん。おかわり!」 ラブが一番に食べ終わった。 一人ひとつよ。そう言ってせつなが笑う。つられておとうさん、おかあさんも。 「さあ、判定よ」 あゆみが立ち上がる。ラブをせつなは息を呑んで待った。 「今日のところは……両方美味しいので引き分け」 「「えぇ~~~!」」 「それじゃ、こうしましょう! 勝ち負けは次の対決で決めるの。今度は、ほうれんそう料理なんてどうかしら」 「おかあさん、それズルイ!」 「いいわ。私、精一杯頑張る」 「だって……わたしも苦手食材克服したいんですもの」 「無理に、夏場に食べなくても……」 圭太郎はそう言いながらも嬉しそうだ。僕は苦手なものがないからなあ、とぼやいていた。 ラブが再び歌いだす。 「みんなで、おうちで夕ご飯~」 今度はせつなも一緒に、みんなで一緒に歌いだす。 四つ葉になった桃園家に響き渡る。 それは――幸せの歌。
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第19話『帰ってきたせっちゃん――ある日のせっちゃん。せつなが帰る日(中編)――』 幸せって、なんだろう。 愛すること。そして、愛されること。 触れ合うこと。繋がること。ぬくもりを感じること。 みんながそれを手にするには、私は何をしたらいいんだろう。 私の身体はあまりにも小さくて、全ての人を抱きしめることはできない。 心なら! 心ならどこまでも大きく広げられる。だから、みんなを愛そうと思った。 でも――やがて、知ることになる。人を愛することは、その人にとって特別な人を作ることなんだって。 全ての人を愛することは、誰も愛さないことと同じ。 人を寂しさから救うのは、他人を差し置いて特別に注がれる愛情なんだってこと。 国政に携わるのは国民が望まなかった。新たなる支配者となる危惧。当然だ、イースとは支配体制における幹部。恐怖の象徴であったのだから。 キュアエンジェルの功績がなければ、この地を踏むことすら許されなかったに違いない。 そして、治安維持の役職に追いやられる。――辛い日々の始まり。 支配者から開放された国民は、自ら考え、自らの意思で幸せを求めるようになった。 統一された意思の下でのみ人は争いから解放される。そのメビウスの言葉を証明するように、些細な行き違いが諍いを招いた。 国中の、至る所で―― “スイッチ・オーバー” 白き闘衣。銀色の髪。赤いダイヤ。管理国家ラビリンスの力の象徴。 その姿を見た人々は恐れおののき、一滴の血を流すこともなく争いは鎮まった。 皮肉なことに、私に求められたのは四つ葉町の経験ではなくて、四大幹部イースとしての力だった。 ラブなら、違う答えが出せただろうか? 全ての人をあたたかい愛で包んであげられただろうか? 美希なら、希望を与えてあげられただろうか。 ブッキーの祈りなら、迷える人々の癒しとなれただろうか? 夢を持って生きて欲しい。 そう願う私は、しかし――夢の何たるかを示すことすらできなかった。 幾多の諍いを鎮め、幾集団の争いを調停し、それでも収まらぬ局面では実力行使で終結させた。 「ラビリンスの人々を笑顔と幸せでいっぱいにしたい」 そんな願いも空しく、私に向けられるのは常に恐怖と憎しみの感情だった。 それでも、この身が何かの役に立つのなら。 そう信じて各地を駆け巡った。 その治安維持の役目からも、公安組織の整備が進むにしたがって疎まれるようになる。 強すぎる力は、ただ在るだけで人々の不安を掻き立てるのだから。 「ここはもういい。ご苦労だったな、イース。すまなかった」 ウエスターとサウラーが下した決定。それは、私を職務から解放すること。 私は、この半年で何ができたのだろう? 確かめるように、駆け抜けた地をゆっくりと巡っていく。 路地で、公園で、子供たちが遊ぶようになった。 男女が、人目をしのぶように語り合うようになった。 新しい仕事を覚えようと、努力する人々の姿が見かけられた。 そんなこと、何も教えていないのに―― 「一つ一つ、やり直していけばいいのよ」 そんな声が聞こえたような気がした。みんなは自らの力で、一つ一つやり直そうとしているのかもしれない。 わかっていたはずだった。みんなは、自らの意思と力で自由を勝ち取ったんだってことを。 みんなの胸には、心には、ちゃんと必要なものが備わっているんだってことを。 みんなの愛を、希望を、祈りを、翼に変えて戦ったのだから。 「みんなを笑顔と幸せでいっぱいにしたい」 なんて大きな夢なんだろう。自分の幸せ一つ満足につかめなかった私が、何段飛ばしで駆け上がろうとしていたんだろうか。 もう一度! 私も一つ一つやり直してみよう。胸に宿る小さな灯火。これだけは確かに信じられるから。 帰ろう! 幸せの街――クローバータウンストリートに。 始まりの地――東せつなの故郷に。 私の帰りを、きっと待っていてくれる人のところに。 『帰ってきたせっちゃん――ある日のせっちゃん。せつなが帰る日(中編)――』 光の扉を抜けた先に広がる優しい景色。懐かしいクローバータウンストリートの街並み。 そこで、せつなは目を覚ます。 ここは――クローバーの丘。一年前、ラビリンスに向けて旅立った場所。そして半年前、再びこの地に降り立った場所でもあった。 朝が早かったからだろうか、どうやら眠ってしまっていたらしい。 「いっそ、このまま目覚めなかったら良かったのに……」 そんな風に考えて、すぐにかぶりを振る。この命はアカルンから預かった大切なもの。だから、他人のために使わなければならない。 その気持ちまで失ったわけではなかった。 てっきり酷い夢を見るとばかり思っていたのに、そうでもなかった。ラビリンスを発つ前の、わずかながらも希望を胸に抱いた記憶だった。 考えてみれば悪夢とは、現実が幸せな時に見る夢なのかもしれない。 失うものが無いくらい現実に救いがなければ、そもそも悪夢など見れるはずもないのだから。 「私――馬鹿みたいね」 生まれ変わって、自分の幸せを手にしたつもりになっていた。与えられたものであったとしても、それが自分のための幸せなんだと思ってた。 だから、みんなにも幸せになってもらいたいと思った。一体、ラビリンスに戻って何をするつもりだったんだろう? 自分の力で手にしたものなんて何一つないのに、分けてもらったものを配る気ででもいたのだろうか? 「何もできなくて当たり前よね」 そうつぶやいて、クローバーの葉っぱを一本引き抜く。三つ葉のクローバー。そう、これがあるべき姿。クローバーの葉が持つ本来の形だった。 ダンスだってラブの夢だった。ラブに憧れて、クローバーの輪の中に入りたかった。だから、一緒に夢見ただけだった。 やがて見つけた新しい目標。“ラビリンスを笑顔と幸せでいっぱいにしたい”それが自分の夢だと思った。 だから――全てを賭けて叶えよう思った。 「でも、それすらラブの夢なのかもしれない。だって、ラビリンスを開放しようって言ったのはラブだもの」 “世界中のみんなを愛情でいっぱいにしたい”そんなラブの夢が美しいと思ったから、自分の夢を重ねただけなのかもしれない。 だったら、自分の意思はどこにあるんだろう? 本当の自分はどこにいるんだろう? 本当の夢は? 本当の幸せはどこに行けば見つかるんだろう? 「本当のせつなは、一体どこにいるの?」 美希の問いかけを思い出す。フフッと笑みがこぼれる。愚かな自分を笑う、自嘲の笑い声だった。 「本当のせつなはどこにいるですって? どこにもいないわ。そんなこと、始めからわかってたことじゃない」 東せつななんて人間は存在しない。イースをこの世界の言葉に変換して東。メビウスの所有物である証として、短い単位の時間で刹那。 あくまで仮の名前。この世界に潜り込むために、自分で付けた名前なのだから。 愛の結晶として産み落とされて、世界を愛する名を授けられたラブと、一体どれほど違うことだろう。 「居ないのよ、美希。せつななんて子は、始めからいなかったの。始めからいなかったのよ……」 せつなが幻ならば、一体、ここにいる自分は何者なんだろう? 東せつなとして一年、キュアパッションとして半年、その前の十四年は――イースとして生きてきた。 「そう……私はイース。メビウスの僕として十四歳まで生きて――そして、死んだ。ただそれだけの存在」 アカルンに新しい命をもらったから、新しい自分を生きようと思った。 でも、イースである自分と別れて、どんな人間になるつもりだったんだろう? 寿命管理はラビリンスの国民の宿命。生まれた時から決定されたもの。何も珍しいことじゃない。 大勢の人間がクラインの操作によって死に、自分だけは生き返った。本国で亡くなった人たちよりも、ずっと悪いことをしてきたのに。 だから、今度は人々のために尽くそうと思った。奪ってきた幸せが戻らないのなら、せめてこの先の幸せを守りたいと思った。 「この街で幸せを知った。そして……守りたいと思った。それは、自分のほとんど全てであるイースを、その人生ごと否定することだった」 全てを失って空っぽだったせつなの中に、ラブは、あゆみは、圭太郎は、溢れんばかりの愛情を注いでくれた。 美希や祈里は、せつなの過去を全て知った上で許してくれた。親友として、仲間として支えてくれた。 その愛情と友情を力に変えて、せつなは戦い続けた。 ただ、守るだけでよかった。クローバータウンは、もともと幸せで溢れた場所であったのだから。 メビウスとの決戦、戦場となった故郷ラビリンスの地。そこで目にした人々は――何も持たない、かつての自分の姿だった。 今度は、この幸せをみんなの元に届けたい。そう願って旅立った。 でも……結局、何もしてあげられなかった。せつなの幸せは与えられたもの。自分の手で探して、自分の力で掴んだものではないからだろう。 だから、もう一度やり直そうと思った。 “本当の自分の夢”“本当の自分の幸せ”それを見つけたら、ラビリンスに戻ろうと思っていた。 だけど――見つからなかったら? そんなものはどこにも無かったのだとしたら、どうすればいいのだろう? 「それでも戻らなきゃ……。ここは――私の住むべき世界ではないのだから……」 ラビリンスに戻っても、きっと何も変えられない。でも、一市民としてでもいい。そこでささやかな生活を営むことができれば―― いつか、ラビリンスでも笑顔になれるかもしれない。住人と絆を結んで、自分なりの、東せつなとしての幸せを掴むことだってできるかもしれない。 いくらかの幸せを共有して、他人のために何かできることがあるかもしれない。やりたいことが見つかって、自分の夢を持てるようになるかもしれない。 「でも、本当にそれでいいの? それが私の幸せ? 私にとって一番いい生き方なのかしら? だったら――何なの? この胸につっかえたような違和感は……。私の中の何かが違うと言っている。あなたは――誰?」 四つ葉公園の中央、ドーナツ屋さんの近くでラブは荒い息を吐く。 やがて二人の少女が駆け寄ってくる。美希と祈里だった。 「美希たん、ブッキー、見つかった?」 「こっちはダメ。見かけた人もいないって」 「こちらも手がかりなしよ。もう公園にはいないのかも」 せつなが飛び出してから三人は手分けして行方を探した。しかし、どうしても足取りを掴むことはできなかった。 「美希たんとブッキーはせつなの行きそうな場所を探してみて! あたしは一度家に戻ってみる」 「オーケー、アタシは街の中を当たってみる。何かわかったらすぐに連絡して」 「わたしは河川敷から探してみるね」 ラブの胸が後悔の念に苛まれる。みんなに心配をかけないようにって、黙っていたのが全部裏目に出た。 家に駆け込むと、すぐにせつなの部屋を覗いた。戻っているとは思えなかったけど、何か手がかりがあるかもしれなかった。 その予感が的中するかのように、机の中から呼び出し音が鳴り響く。 カギ付きの引き出し。しかし、几帳面なせつなにしては信じられないことに、カギは開けられたままだった。 「せつなの携帯とは違うみたい。これは通話ボタンなの?」 「よう、イースか? どうだ、決心は付いたのか?」 「その声は……隼人さん?」 「お前はキュアピーチか?」 ウエスターの指示で携帯画面を操作する。小さなモニターに相手の姿が映る。こちらの映像も見えているらしい。 後方にサウラーも控えているのが見えた。 「ということがあったの……。隼人さん、ラビリンスでせつなに何があったのか教えて!」 「そうか、あいつはな……」 話を終えたラブが一階の居間に降りる。テーブルの上には手を付けられていない朝食が四人分並んでいる。 連絡もせずに家を空けるラブとせつなではない。そんな二人を置いて、自分たちだけ食べる気にはならなかったのだろう。 ただならぬラブの様子に、あゆみの表情にも緊張が走る。 「おかあさん、あたし、これからせつなを探してくる。だから、おかあさんは家で待っててあげてほしいの」 「どういうことなの? せっちゃんはどこに行ってるの? どうして、帰ってこないの?」 「帰って来てなかったの。せつなは、帰って来たんじゃなかったの……」 せつなの携帯電話、異空間通信機を手にラブは走る。これはラビリンスへの扉を開くカギにもなっているらしい。 これを手にしている限り、せつなは遠くには行けない。今は――とにかく早く会いたかった。 会って――謝りたかった。 「ごめん……ごめん……せつな」 どうして、帰って来てくれたなんて思ったんだろう? あたしが寂しかったから、せつなもそうなんだって思ってた。 だから――せつなが帰って来た。それを当たり前のように受け止めてしまっていた。 何の疑問も抱かずに……。 せつなは自分の都合で、一度決めたことを投げ出すような子じゃない。 どんなに辛くたって、寂しくたって、そんな理由で自分の使命を投げ出すような子じゃない。 せつなが帰ってくる理由。それは目的を成し遂げたからか、そうでないなら、ラビリンスに居られなくなったからなんだ。 失敗して、傷付いて、悔しさに震えて、その心と身体を癒すために戻って来てたんだ。 それでもあきらめ切れずに、もう一度挑むために、そのための力を蓄えるために戻って来てたんだ。 「せつなが、ラビリンスに居場所がなくなって戻って来ていたのなら……」 あたしは、せつなに優しくすることで、返ってせつなを追い詰めていたのかもしれない。 わかっていたはずなのに―― イースも、パッションも、せつなも同じ。 イースはメビウスへの忠誠のために。パッションはクローバータウンの幸せを守るために。せつなはラビリンスを幸せでいっぱいにするために。 せつなの命は、人生は、いつだって誰かに尽くすために捧げられてきた。 自分を押し殺して、自分の幸せに目を背けて、こうあるべき、こう生きるべきだって、自分に言い聞かせながら―― だから、せつなにとって一番辛いのは、自分のために誰かが不幸になることなんだよね。 「ごめん、あたしらしくなかったよ。やっぱりどちらも選べない! あたしの幸せも、せつなの幸せも」 まずは二人の再開の地、商店街の銀杏並木。そこから順に、せつなと巡った思い出の場所を探していくことにした。 大きな決意を――胸に抱いて。 美希がラブから送られてきたメールに目を通す。悔しさのにじむ表情で、折りたたんだ携帯を強く握りしめる。 自分が間違っていたのだろうか? 初めて二人きりで話した時の記憶が甦る。 「いつもはどんなお店に行ってるの?」 「ラブの行くお店よ」 「行ってみたいお店とかある?」 「別にないわ」 ラブの家で、ラブの好きな遊びをして、ラブの好きなものを食べて、ラブと同じ夢を見る。 そこには自分なんてものはなかった。 ラブと同じものを見て、同じものを感じて、同じように生きる。 それでは、ラビリンスの管理と何が違うんだろう? 強要されてないだけで、何一つとして自分で選んでいない。 人は一人として同じ人間はいない。幸せだって人それぞれだ。それぞれに好みがあり、考え方があり、夢があり、生き方がある。 だからこそ、世の中には様々な道具や仕事やスポーツや文化や娯楽が溢れているのだから。 どこで、何をするかに喜びを覚える美希にとって、せつなの価値観は理解できないものだった。 せつなにとって重要なのは、自分が何をしたいかではなく、自分がどこに行きたいかではなく、 自分が誰と一緒に居るのか、そして、その人のために自分が何をしてあげられるかだった。 だから、せつなにも自分の人生を生きてほしかった。自分だけの夢を探して、追いかけて、叶えてほしかった。 大切な友達だからこそ、もっと、もっと、幸せになってほしかった。 でも、だったら……。 (アタシはどうしてダンスなんて始めたんだろう?) そして、プリキュアになったことに、どうしてあれほどの喜びを覚えたのだろう? どちらも――自分の夢、モデルの夢にとって、妨げにしかならないものなのに。 寂しかったんじゃないのか? 自分一人だけの夢を追いかける日々が。 嬉しかったんじゃないのか? ラブや祈里と、再び一緒に過ごせる毎日が。 思い上がっていたんじゃないのか? 好きなことをやっている時の自分は、好きな人と一緒にいる時のせつなの幸せに勝っているとでもいうのか? 好みも考え方も人それぞれだと言うのなら、“好きな人と一緒に過ごしたい”そこに無上の喜びを覚える生き方だってあってもいいんじゃないのか? (だとしたら、なおさらアタシはせつなを一人にはしておけない) せつな、あなたは一人じゃない。独りぼっちにはならないって――確かに約束したのだから。 祈里の携帯にメールの着信が入る。ラブからのメッセージ。そこで知る――せつなの想い。 あの日、思いつめた表情で相談に来てくれたのに、力になってあげられなかった。 あれから色々考えて、一つの結論にたどり着いた。 それは―― 「せつなちゃんの願いは、何も間違っていない!」ってこと。 (確かにせつなちゃんの夢はわたしとは違う。それは、夢なんかよりもっと純粋で尊い想いなのだから……) “ラビリンスを笑顔と幸せでいっぱいにしたい” 自分の損得を視野に入れず、一途に相手の幸せを求める想い。 「それは夢じゃなくて――祈りよ!」 祈里は、破れそうな心臓に鞭を打って更に足を速めた。 「わたし、言ったよね? 楽しいと自然に笑顔になれるんだって。それは、せつなちゃんもラビリンスの人たちも同じよ」 伝えなければならない――“祈り”は夢ではないけれど、夢の礎にはなれるんだってことを。 自分の幸せも、みんなの幸せも、どちらもあきらめる必要なんてないんだってことを。 伝えなければならない――自分を信じることの大切さを。 夢は、信じる気持ちから生まれるのだから。 誰も――ひとりでは幸せにはなれないのだから。 呼ばれている――確かにそう感じた。 誰に? せつなの胸の中心にあたたかい光が灯る。 (これは何? 以前……どこかで感じたことがあるような気がする) さっきまで立ち上がる気力も起こらなかったのに、吸い寄せられるように身体が勝手に動き出す。 まるで、知らない誰かに操られているかのように。 クローバーの丘を離れ、せつなは、一歩、また一歩と歩き始める。 木々の間を潜り抜け、深い森の奥へと足を運ぶ。 赤、黄色、ところどころに残る緑。紅葉鮮やかな森に、秋晴れの空。落ち葉に夕日が照り返し、地面一帯が黄金色に輝く。 「綺麗……。空と木々と地面が一つの色に重なっていく……」 ここに居るはずのないラブの姿を求めて、思わず視線を走らせる。一人で見ているのは、あまりにももったいない光景だった。 そう――自分なんかには、あまりにももったいない景色だと思えた。 やがて、よく知った場所にたどり着く。木々の生い茂る森の中にあって、不自然なほどに開けた平地。 それは、かつて占い館と呼ばれたラビリンスの前線基地のあった場所だった。 “ひゅん” 突然、せつなの足元から旋風が巻き起こる。それが広がるかのように強い風が吹き付け、木々の梢を大きく揺らす。 たっぷりの水分を含んだ、青葉の匂いを運ぶ温かい風。 陽の短くなった秋の夕方には、決してあり得ないはずの――それは、真夏の風だった。 せつなを中心にして、空間があるはずの無い姿へと変転していく。 儚げな夕日は、突き刺さるような暑い日差しに変化する。 木々はそれまでの紅葉が嘘であったかのように、深緑の命の輝きを取り戻す。 (何が……起こっているの?) 背後から人の気配を感じて、せつなはとっさに身構える。そして気が付く。 それは、近寄ってくる人物を敵として認識していること。相手から、殺気を、戦意を感じ取っていること。 この世界に住むようになって、久しく忘れていた感覚だった。 一人の少女が近づいてくる。 薄いグレーの半袖シャツに、黒のハーフパンツ。年頃の女の子にしては珍しいシンプルな服装。 何も持たない両手は、固く拳を握りしめる。瞳に闘志をたたえ、ミディアムレイヤーの黒髪を風に揺らしながら―― 『帰ってきたせっちゃん――ある日のせっちゃん。せつなが帰る日(後編)――』へ続く
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せつなヤドランカビゴンウソッキー ジョンウインディキレイハナサーナイト ヤドランvsウインディいかくでヤドラン怯えてる 1 ウインディ→キレイハナ ヤドラントリックルーム 時空が歪んでいる 2 ヤドラン冷凍ビーム5割 キレイハナ眠り粉 キレイハナ食べ残し 時空が歪んでいる 今日はよく眠るヤドラン、だがそれがいい 3 ヤドランぐうぐう キレイハナ月の光全回復 時空が歪んでいる ここでキレイハナを突破できないことを悟る 4 ヤドランぐうぐう キレイハナエナジーボール4割オボンで6割 時空が歪んでいる 5 ヤドラン→カビゴン キレイハナエナジーボール9割 時空が戻ったよ! 6 キレイハナ→ウインディ カビゴン大文字8割 7 カビゴン→ウソッキー ウインディ鬼火火傷に ウソッキー火傷で9割 8 ウインディ→キレイハナ ウソッキー地震9割 キレイハナ食べ残しで9割 ウソッキー火傷で8割 9 キレイハナ→ウインディ威嚇でさらに乙 ウソッキー不意打ちミス 10 ウインディ大文字ミス ウソッキー地震4割 ウソッキー火傷がつもって残り5割 11 ウインディ大文字ミス ウソッキー地震1割 ウソッキー火傷で4割 12 ウインディ→キレイハナ ウソッキー不意打ちミス キレイハナ食べ残しで全回復 ウソッキー火傷で3割 13 キレイハナ→サーナイト石頭をトレース ウソッキー地震8割 ウソッキー火傷で1割 14 サーナイト→キレイハナ ウソッキー不意打ちミス ウソッキー火傷で残りミリ 15 キレイハナ守る ウソッキーストーンエッジ守られた ウソッキー火傷で乙→カビゴン 火傷だけで乙ったウソッキー! 16 キレイハナ→サーナイト暑い脂肪をトレース カビゴン地割れミス 17 サーナイトトリックサーナイト イバン カビゴン こだわりスカーフ カビゴン地割れミス 18 サーナイトサイコキネシス5割 カビゴン地割れ一撃必殺!サーナイト乙→ウインディ 19 カビゴン→ヤドラン ウインディ神速5割 20 ウインディパワフルハーブソーラービームゥゥゥゥ!!!ヤドラン乙→カビゴン 21 ウインディ鬼火火傷 カビゴン大文字ウインディ乙→キレイハナ カビゴン火傷で5割 22 キレイハナ守る カビゴン大文字守られた 23 キレイハナエナジーボール3割 カビゴン大文字7割 キレイハナ食べ残しで(ry カビゴン火傷で1割 24 キレイハナエナジーボールカビゴン乙 ジョンの勝ち! やっぱりキレイハナが鬼門だった
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せつなだぐゎ【登録タグ せ チューハイP 曲 焔夏冬雪 結月ゆかり】 作詞:焔夏冬雪 作曲:のぞみまつき(チューハイP) 編曲:のぞみまつき(チューハイP) 唄:結月ゆかり 曲紹介 『月明かりがそっと人々の心を照らす。穏やかな明日へと繋ぐように』(投稿者コメ転載) ゆかいあコンピ『sync-loid 07』収録曲。 歌詞 雲隠れの空 陰り ぼんやり浮かぶ 月夜 気まぐれに移り 変わる そんな様子が 好きよ 惹かれるこころ 止まらない 今日の月は 明るく 控えるところ 終わらない 澄み渡る 汚(けが)れ無き 今宵 ゆらり 寂しさ紛れ 何を思う そのココロ 近く 遠い 届かない手が 求めるのは ただひとつ 月が消えてナクシズム(泣く失くし沈む) 言葉さえない 静寂(しじま) なにもない闇夜 包む 顔が冴えないままで 欠けても満つる リフレイン 期待しては 弾かれ 渦を巻くだけ 霞月(かすみづき) 群青色 導いて 暗く 深い 空へ溶ければ 滲むあかり きえてゆく ぽつり 落ちた 伝う滴(しずく)が 沁みるこころ 泣いている (語り) 月明かりが そっと 人々の心を照らす 穏やかな明日へと 繋ぐように――… きつく 胸を 締め付けるのは この感情 切なさが 刹那 揺れた 瞳と心 涙(なだぐゎ)に濡れ 素直へと そっと 触れた 本当(ほんと)の心 交わること 望んでる ひかり 綺麗 悲しい程に 見上げたそらは 丸い月 コメント 名前 コメント
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【登録タグ KAITO い 曲】 恋しさとせつなさと心強さと http //www.nicovideo.jp/watch/sm16930440 http //www.nicovideo.jp/watch/sm18134258 歌手名:篠原涼子 タイトル:ストリートファイターII
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純情青春ラブ 作詞:日野晃博 作曲:光田康典 編曲:高橋諭一 歌:twe lv(トゥエルヴ) ゲーム1作目ED。 青春おでんのCDにカップリングとして収録されている。 おでんと同じく昭和チックな雰囲気のする、青春ラブソング。 胸がはりさけそうな歌詞とムービーの秋のせつなさにおセンチな気分になること間違いなしである。 ムービーのラストで秋が円堂に告白か…?と思わせるシーンがあるが、 脅威の侵略者の様子ではそんなこと全くなかったようである。 また、ゲーム1作目では2と違ってムービー再生モードが無いため、 この歌を聴くには毎回世宇子を倒す必要がある。 【関連】 イナズマイレブン(ゲーム) リーヨ〜青春のイナズマイレブン〜 青春おでん
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東せつな・カレンダーツイート2015 12月 【12月1日(火)】毎月1日は『映画の日』。1896年の12月1日に、日本で初めて映画が一般公開されたの。「映画って、画面が大きいだけのテレビよね?」って聞いたことがあるの。「遠い映画館に、それだけの理由で人が集まると思うかい?」って問い返されたわ。今ならわかる気がする。みんなの答えも聞いてみたい。 【12月2日(水)】今日は『カレンダーの日』。カレンダーの起源は、紀元前18世紀頃と伝えられているわ。「月の満ち欠けは一定の周期で行われる」という法則の発見により生れたそうよ。月日を刻むことで人々は過去と現在を知り、未来を描いてきたのね。私がカレンダーを意識してつぶやいてるのも、それを学ぶためなの。 【12月3日(木)】12月に入って見違える程にストリートが活気づいてきたわ。クリスマスに備えて飾り付けを始めるお店もチラホラ。夜には街路樹にイルミネーションが点燈されるの。もうじき街にクリスマスソングが流れるのね。そうそう広場の大樹がこの時期はクリスマスツリーに変わるのよ。私も手伝いに行こうかしら。 【12月4日(金)】花の少ない季節だけど、この時期に咲く花だってあるの。お気に入りは赤いポインセチア。と思ったら葉っぱの色なのね。紅葉みたいなものかしら? 花言葉は「祝福」と「聖なる願い」。クリスマスフラワーとも呼ばれてるわ。もう一つ意味があって「私の心は燃えている」よ。真っ赤なハートは幸せの証ね。 【12月5日(土)】今日は『国際ボランティア・デー』。国内外のボランティア活動への理解を深めて、参加を促すための記念日よ。難しく考えなくても、近所や公園の清掃だって立派なボランティアなの。私たちは“クローバー”として、地元の支援施設でダンスを披露することになってるの。楽しんでもらえるといいのだけど。 【12月6日(日)】今日は『姉の日』。妹の日は9月6日ね。妹はわからないけど、姉ならわかるわ。コーチのミユキさん。ダンスレッスンはもちろん、身の回りの色々な相談に乗ってくれるの。もしも姉がいるならこんな人がいい。もしも姉になるならこんな人になりたい。姉には、女性に対する親称や敬称って意味もあるのよ。 【12月7日(月)】今日は二十四節気の『大雪』。山の峰は雪に覆われ、平地でも雪が降る頃。でもクローバータウンの初雪はまだだし、実感がわかないわ。「熊が冬眠するタイミングね」とブッキー。「スキー場がオープンしたりとか」と美希。「鰤が旬を迎えて美味しいの」とラブ。なるほど、冬の楽しさが始まる時期なのね。 【12月8日(火)】今日は『針供養』。古くなった針を豆腐なんかに刺して、神社に奉納して供養してもらう行事よ。柔らかい食材に刺すのは疲れた針を労わるため。そしてお供え物にするためなの。針に限らず、全ての物には命が宿るんですって。人は人や物を愛するために生まれ、愛することで守られる。源吉お爺様の教えよ。 【12月9日(水)】あの日の夜、私は幸せを学んだの。でも、その前からこの街の魅力は感じていたわ。それは隼人や瞬も同じじゃないかしら。ノーザにも北那由他というこの世界の名前があった。もっと早くこの街に来ていたら、ここでの時間を過ごす機会が持てていたら、違った結末もあったんじゃないかって。そう思うのよ。 【12月10日(木)】今日は『世界人権デー』。「全ての人間は生まれながらにして自由であり、尊厳と権利において平等である」という、『世界人権宣言』が国連で採択された日なの。言い換えるなら人権とは人が幸せになる権利のことね。それはラビリンスと総統メビウスが間違えたこと。ずっと守り抜かなければならないこと。 【12月11日(金)】今日は『百円玉記念日』。1957年のこの日に百円硬貨が発行されたの。ラブの百円玉貯金じゃないけど、紙幣から硬貨に変更されたのは使う頻度が増えたから。図柄は3回変更されていて、最初は鳳凰、次に稲穂、現在は桜よ。デザインの変遷からも、時代背景や豊かになっていく様子が感じ取れるようね。 【12月12日(土)】今夜の夕ご飯はすき焼きよ。スーパーで勤めてるお母さんが、あえて商店街のお肉屋さんと八百屋さんで買い込んだ食材。たまにしか食べられないご馳走。とても美味しくて、みんな普段より笑うし会話も弾むわ。毎日食べられるようになれば、この喜びは失われてしまう。ねえラブ、豊かさって何なのかしら。 【12月13日(日)】今日は『正月事始め』。万事に大吉とされる「鬼宿日」なんですって。それでこの日から新年を迎える準備を始めるのね。大掃除の取り掛かりや、縁起物の手配、年賀状の執筆と、忙しくてあっという間に過ぎてしまいそう。12月を師走と呼ぶのもわかる気がするわ。私は走ってるくらいが性に合ってるけど。 【12月14日(月)】今日は『南極の日』。1911年のこの日、ノルウェーの探検家アムンゼンと4人の隊員が、人類で初めて南極点に到達したの。観測された最低気温は-89.2℃。南極は北極と比べても平均気温で20℃は低いそうよ。南の果てがこの世界で一番寒いなんて、まるで何かのメッセージのような気がするわね。 【12月15日(火)】今日から「年賀郵便特別扱い」が始まるわ。25日までに投函したら必ず元旦に配達されるの。年賀状は日本だけでなく、かつては欧米にも広まっていたそうよ。現在はクリスマスカードと一体化されたんですって。歳を十二支になぞらえる習慣がないために定着しなかったそうなの。来年の干支は“さる”よ。 【12月16日(水)】憧れや目標としての夢は“意識”が見るそうよ。逆に眠っている時に見る夢は“無意識”が見るもので、どちらも心の訴えなんですって。無意識が見る夢は不可解だったり理不尽だったり、時に憂鬱なこともあるわ。でもそれは、意識がある時には気付けない無意識からのメッセージなの。私もそうだったから。 【12月17日(木)】冬の星空はとても綺麗で、そして力強いわ。秋には一つしか見えなかった一等星を七つも見ることができるの。ラブと一緒に、星の名前を星座や神話を交えて覚えていたんだけど、昨夜、神秘的な現象に出会ったの。それは“星の出”よ。真っ暗だった夜空に、突然星が輝くの。まるで、雪の降り始めのように。 【12月18日(金)】時々不安になるの。私のような異世界の者がこの世界と交わってもいいのかって。それをラブに打ち明けたら、「せつなは扉を開けただけじゃない」って言われたわ。外出したり帰る時に開ける扉。行ってきますとお帰りなさいの挨拶を交わす所。パラレルワールドの扉も同じ。出会いが不幸なはずはないって。 【12月19日(土)】ここで質問よ。基本はテーブルで、毛布も兼ねていて、暖房器具にもなる幸せのアイテムはなあに? 答えはこたつ。そう言えば一月にもこたつでつぶやいていたわ。上半身が冷たいから、下半身の温かさが嬉しいって。こたつのもう一つの魅力は、家族で囲んで使えること。そして不思議と笑顔になることね。 【12月20日(日)】今日は『鰤の日』。魚偏に師と書いてブリ。成長する度に名前が変わるブリは、この時期に旬を迎えることもあって師走の魚と言われているの。出世魚としておせち料理や祝いの席にも重宝されるわ。成魚になるまでに四度も名前が変わるのだけど、その名も地方ごとに違うそうよ。それだけ好まれた魚なのね。 【12月21日(月)】図書館で『六花(りっか)』って写真集を見つけたの。何の花かと思ったら雪の別称なのね。雪の結晶は全て六角形で、一つとして同じ形はないそうよ。小さな氷の粒だと思ってたけど、こんなに美しい形をしていたなんて。花の少ないこの季節に、天から舞い降りる氷の花。吹き荒れよ、とは言えないけれど。 【12月22日(火)】今日は二十四節気の『冬至』。夏至の反対で最も昼が短い日なの。冬至に「ん」が付く野菜を食べると幸せになれるそうよ。南京と人参、後は「ピーマンもね?」うっ、やぶ蛇だったわ……。ここは平等に、今夜はかぼちゃコロッケに人参とピーマンの金平。ほうれん草のおひたし。柚子湯に入るのも楽しみよ。 【12月23日(水)】今日は『天皇誕生日』。敗戦後、日本の占領統治を行ったマッカーサー元帥に対し、昭和天皇は「全ての責任は私にある」と訴え、国民に食料提供を望んだの。元帥は後に「世界で最も尊敬する人物は天皇陛下だ」と語っているわ。素晴らしい方だったのね。今上天皇は昭和天皇から厚く信頼されていたそうよ。 【12月24日(木)】今日は『クリスマスイブ』。イブとは前夜ってこと。聖なる夜ね。ユダヤ暦では日没が一日の終わりと考えられてるから、日が沈めばもうクリスマスとも言えるわ。サンタクロースがやってきてプレゼントをくれる夜。私は良い子じゃないのにもらっていいのかしら? 本当は私がサンタクロースになりたいの。 【12月25日(金)】今日は『クリスマス』。キリストの降誕を祝う日よ。お誕生プレゼントを贈りたいけど、無理よね。イエスはこう言ったそうよ。「私の兄弟である(全ての)小さき者に贈れば、それは私にしたのと同じである」って。それで世界中でこの日にプレゼントが贈られることになったそうなの。メリー・クリスマス! 【12月26日(土)】ラブ達三人の昔のアルバムを見せてもらったの。私にも幼い頃の画像はあるわ。証明写真のようなものだけど。そんな話をしたら、ラブが「それも大切に残しておこう」って言ってくれたの。「幸せな現在があれば、不幸な過去だって思い出に変えられるよ。ハッピーエンドって、そういうことでしょ?」って。 【12月27日(日)】ラブの「幸せゲット」は生き方。美希の「完璧」は希望を手繰り寄せる確認。ブッキーの「信じてる」は信条かしら。私の「精一杯頑張る」は誓いよ。それぞれの『幸せ』を目指しているけど、約束されたものじゃないわ。望んだ明日が来る保証は無いし、求めてはいけない。だから人は懸命に生きるのだから。 【12月28日(月)】今日は『仕事納め』。年内で最後の仕事を終える日よ。お仕事お疲れさま。明日から『仕事始め』までが年末年始休暇ね。お父さんとお母さんがずっと家に居る期間。嬉しいけど恥ずかしくて落ち着かないの。何かしたいのに親孝行って難しくて。「甘えればいいんだよ」って、そっちの方がもっと難しいわよ。 【12月29日(火)】クローバータウンに初雪が降ったの。これが六花。ううん、空に舞うから風花ね。一つとして同じ形のない雪の花。地面に触れると溶けてしまう。やがて全て消えてしまう。幸せも同じかもしれない。同じ形はなくて、いつかは失われるもの。だから大切にしたい。ずっと追い続けたい。雪はまた降るのだから。 【12月30日(水)】2015年も明日で終わり。色々なことを学べた充実した一年だった。私が見つけた喜びや幸せが、少しでもみんなの心に届いているといいのだけど。私のツイートは明日で最後。フォローしてリツイートやお気に入り登録してくれたみんな、ありがとう。今後はみんなのつぶやきから幸せを学ばせてもらうわ。 【12月31日(木)】今日は『大晦日』。過ぎ行く一年に感謝しながら、家族と一緒に自宅で過ごすのが一般的な習慣だそうよ。帰る場所があって、語れる友がいて、迎えてくれる家族がいる。私は忘れない。当たり前に繰り返される毎日が、最高の幸せだってことを。私の公開日記はこれで終わり。みんな一年間本当にありがとう。
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せつなヤドランカビゴンガラガラ さかもとピクシーハッサムポリゴンZ ヤドランvsピクシーってさっそく不利ってやつだぜ 1 ピクシー10万ボルト1割オボンで4割 ヤドラントリックルーム 時空が歪んでいる! 2 ヤドランサイコキネシス6割 ピクシー10万ボルトヤドラン乙→ガラガラ 時空が歪んでいる! 3 ピクシー→ハッサム ガラガラ捨て身タックル7割 時空が歪んでいる! 読めていたのにパンチできないチキンな俺乙 4 ハッサムバレットパンチ4割 ガラガラ炎のパンチハッサム乙→ピクシー 時空が歪んでいる! 5 ガラガラ捨て身タックルピクシー乙→ポリゴンZ 時空が戻った! ポリゴンZダウンロードで特攻↑ 6 ポリゴンZトリックポリゴンZ 太い骨ガラガラ こだわりスカーフ ガラガラ捨て身タックル5割 7 ポリゴンZトライアタック急所乙→カビゴン 8 ポリゴンZトライアタック6割+氷 カビゴンカチンコチン 9 ポリゴンZ悪だくみ特攻↑↑ カビゴンカチンコチン 10 ポリゴンZトライアタックカビゴン乙 さかもっちゃんの勝ち! 氷がなくても多分負けてたなこれ
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レス番号 作品名 作者 補足 1-687 My Prayer~FP lily~ 生駒◆ZU7CldKWo2 固い絆で結ばれたラブとせつな。そんなふたりに嫉妬を覚える祈里だったが… 1-920 雨のち曇りのち晴れ=幸せ 1-920 祈里の日記。晴れる日は来るのか!? 2-347 【愛してると言って~ラブ祈里ver】 2-347 孤独を感じるラブ。そんな彼女に祈里は… 2-457 【祈里より、愛を込めて】 2-457 ブッキー視点でお送りする、人生初めての〝プレゼント大作戦!〟 3-170 【Love Story~優しいあなたへ】 3-170 1-920、2-457参照。気持ちに答えるラブ。不器用だけどね 3-256 『star story』 生駒◆ZU7CldKWo2 ガチ百合。星空と色彩と淡い恋心。引っ込み思案でもいいの… 3-306 【star story ~setsuna side~】 生駒◆ZU7CldKWo2 祈里の感情に気付いたせつな。ごめんブッキー。誰にも渡さない… 4-3 【Angel Heart】 4-3 駆け付けるナース祈里! 4-71 【太陽を照らすもの】 恵千果◆EeRc0idolE 久しぶりのドッキドキLOVEデート! 5-260 『Many, many....』 生駒◆ZU7CldKWo2 物知りブッキー。どんぐり知識も豊富でシフォンも大喜び。そんな中、ふと思い出す事が… 6-3 【ラブの微笑み】 6-3 日常の変わらない生活こそがあたしの幸せ。あなたと会えるのも…幸せ。 6-196 「not satisfied」 ◆BVjx9JFTno 18禁 ラブちゃんと二人きり。ずっと望んでいた。そして、今…。期待を胸に秘め、告白する。 8-210 【恋の成長期】 8-210 14歳。色んな経験をして、大人への階段を上っていきます。無邪気だったラブにも兆しが… 避-219 ちゃいるど・ぷれい 一路◆51rtpjrRzY 18禁 初めてのラブッキーSSはとんでもない展開になってしまいました。が、H好きな同志には読んで頂きたい… 避-262 チャイルド・プレイ 一路◆51rtpjrRzY R-21、ハードSM。閲覧注意、自己責任で。避-219続き。暴力的な描写あり。 酒-661 【おしくらまんじゅう】 一路&恵千果 18禁 いたずら心が発展して、いつの間にやら濃厚な関係に。寒気の中、二人は歓喜に酔いしれる。 11-51 【Best friend】 11-51 きらめく水面とあなたの笑顔。ときめく想いと健気な恋心。淡くせつなく、祈里は信じ続ける。 避2-527 【ラブちゃんだいすき】 避2-527 いつだってそばに居てくれた。今はまだ幼いふたりだけど、これからもずっと寄り添い合えるそんな関係でいたい。幼馴染みで、親友で……大好きなあなた。
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自我介紹 登場人物 ハヤテ 主要武器 霰彈槍 投擲武器 火焰手榴彈 技藝 弱気,機會× 支隊 游擊隊 職業 暗殺者